■年頭にあたって
年頭にあたって 新日本歌人協会 代表幹事 菊池東太郎
明けましておめでとうございます。
今年は協会が誕生して七十年になります。
夏の第五十二回総会は創立七十年記念総会として歌界内外の歌人をご招待して祝賀の場にしようと思います。またこの総会は『平和万葉集』巻四の出版を記念し、宣伝と普及の場にしようと思います。
創立七十周年の私たちの課題は協会が営々と築いてきた優ぐれた「運動と創造」の伝統を深く掴み、新しく生まれている情勢に立ち遅れずに「運動」を広げ、質の高い「創造」に挑戦することです。
昨年の「戦争法」強行、「立憲主義」の否定により多くの若者、学者、婦人など広範囲の市民が結集して、安倍政権を止めさせる「市民連合」(略称)が結成されました。これが短歌創造の場を大きく変えています。歌界全体に政治的自覚の深化、生活の疲弊、貧困と格差への関心が拡っています。特に国民、とりわけ若者の民主主主義の成熟が深まり、変革の主体としての個が形成されて来ています。
今、私たちはこの新しく変化している国民生活に根ざし、その思想・感情を生きいきと作品化することだと思います。
今年は啄木生誕百三十年の記念すべ年です。
今年の「啄木コンクール」は原点に立ち返って、生活に根ざした短歌を賞揚する賞にしたいと思います。締め切りの一月末が迫りました。多くの会員のみなさん。積極的に応募しましょう。
また次期総会までに念願の一一〇〇名の協会を必ず達成しましょう。
三月の全国幹事会でこれらの課題を議論しましょう。
以上