■2014年順三忌を行いました。
2014年2月22日に広尾にて順三忌を行いました。
長玄寺で渡辺順三の墓参を行いました。
順三の息子さんで先頃亡くなった渡辺進さんの名前が新しく刻まれていました。
日陰にある紅梅はまだ咲かず陽の当たる所にある白梅は一部咲いていました。
その時の菊池東太郎新日本歌人代表幹事の墓前での挨拶です。
その後借り切った広尾来々軒にての菊池東太郎氏の講演 「渡辺順三短歌の特質」です。
(それぞれ15分づつで全部ではありません。)
こういう順三の歌が紹介されました。
オリンピックオリンピックと
書き立てて
生活の問題忘れさせようとする
そこここに
酒徳利などがころがれる
わが工場の罷業のあとかな
けばけばしい
女車掌の口紅が
何故かさびしく心に残る
「ご苦労さん」と
声かけて近よる僕らにも
顔をそむけし幾人かあり
われはきたなき労働者なり
むすめ!むすめ!
顔をそむけよ
どうにでもなるようになれと
捨て鉢な
気持で今日も布団をかぶる
疲れて
ねむの木陰に憩う間もいらだたし
砲声とどろきやまず
歴史の発展の必然を信ずるー
それだけが、
いつも心の支柱であった。
以上です。